パワーハラスメント
最近、『パワーハラスメント』(以下「パワハラ」)という言葉を耳にする機会が増えました。近年、このパワハラが大きな問題となっています。社内でパワハラが発生してしまった場合、どのような対応をしたらよいのでしょうか。
今回はその対応策と、さらにパワハラ予防策について、解説いたします。
パワハラに該当するか
問題とされる行為が発生した場合、まず、その行為がパワハラに該当するかを判断しなくてはなりません。パワハラは「職場において職権などの力関係を利用して相手の人格や尊厳を侵害する言動を繰り返し行い、精神的な苦痛を与えることにより、その人の働く環境を悪化させたり、あるいは雇用不安を与えること」と定義されています。
上司から部下への注意、指導というのは会社では一般的に見られる光景であり、部下への叱責をもって職権の濫用とは言えません。もし、その注意、指導が客観的に見て行き過ぎている場合や、本来仕事とは関係のない内容、例えば個人の性格や身体的な特徴を否定するような言動がある場合は問題となります。これらは、相手の人権を侵害する行為ですから、パワハラに該当する危険性が非常に高くなります。
パワハラに該当するかは判断に難しい面があり、個々のケース毎に注意深く判断する必要があります。そのため、主観ではなく、しっかりと調査を行い、事実に基づき判断する必要があります。
懲戒処分に関して
パワハラをした従業員には、懲戒処分を行うことが可能です。該当社員の行為に著しく問題があり、会社として是正指導を再三に渡り行ったにもかかわらず改善が見られない場合には、懲戒解雇もやむを得ない対処法かと思います。
ただし、、懲戒処分を安易に行うのは避けなくてはいけません。不適切な懲戒処分を行った場合には、その懲戒処分が新たな労働争議を引き起こす可能性があります。
懲戒処分をする場合は、最低でも以下の点に注意してください。
1.パワハラの事実を調査した上で、事実認定しているか。
2.会社から本人に対して事前に是正の指導、注意を行っているか。
3.就業規則にパワハラに対する懲罰規定を定めているか。
『パワハラ』の予防に関して
会社には労働者に対して職場環境に関する安全配慮義務があります。パワハラが起きてしまった場合、パワハラを行った上司ばかりでなく、会社も、安全配慮義務違反や使用者責任を問われる可能性があります。そのため、パワハラの発生しない職場環境作りが重要になります。予防策は個々の環境によって様々ですが、代表的な予防策として以下の対応が考えられます。
1.社内教育を実施する
未だパワハラに関する認識が薄い面があり、加害者自身もパワハラと認識していないケースが見受けられます。まずはパワハラとは何かを社員に理解させる必要があります。特に職権を持つ管理監督者には、別途管理者向けの教育を設けるのが有効です。
2.就業規則に予め禁止規定を定めておく
発生してしまった場合に備え、懲罰規定も定めます。
3.相談窓口を社内に設ける
相談窓口は相談者のプライバシーへの配慮に気をつける必要もあります。
パワハラは、放置しておくと優秀な人材の流出や、社会的信用の失墜という、深刻な事態を招く場合があります。これまでパワハラへの対策が未着手の場合には、早めの対策をご検討ください。















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