平成22年度税制改正によるタックスヘイブン税制の変更点
タックスヘイブン税制は、税負担の著しく低い国・地域を利用した租税回避行為に対処するための税制です。しかし、日本企業がその事業をグローバルに展開する際、健全な経済活動を行っているにもかかわらず同税制が適用されるケースがあります。 2009(平成21)年12月22日に2010(平成22)年度税制改正大綱が閣議決定されましたが、今回の税制改正では、このような経緯を踏まえ、日本企業による更なる海外市場の開拓を促すため改善が図られることとなりました。
改正1
タックスヘイブン税制の対象の判定基準が改正されます。タックスヘイブン税制の対象の判定(下記<注1>参照)のうち3.において、外国法人の租税負担割合が25%以下であること、というトリガー税率が存在しますが、改正後は、そのトリガー税率が20%となります。 また、特定外国子会社等の判定は持株割合が5%以上である内国法人が対象ですが、改正後は、10%以上である内国法人が対象となります。
<注1>
タックスヘイブン税制は、内国法人あるいは居住者にとって、次の条件を満たす外国法人(税法上、「特定外国子会社等」という。)が対象とされる。
- 日本に所在する内国法人や居住者の持分割合の合計が50%超である。(税法上、「外国関係会社」という。)
- その内国法人等の持分割合が5%以上である。
- その外国関係会社の租税負担割合が25%以下である。
改正2
タックスヘイブン税制の適用除外基準(4つの基準があり、全てを満たした場合には、特定外国子会社等の所得を合算しないことができる。)の判定において、事業統括会社が持株会社であることによって事業基準(主たる事業が株式の保有等、一定の事業でないこと)を満たさない問題と、地域物流統括会社は関係会社との取引であることによって非関連者基準(非関連者との取引割合が50%超であること)を満たすことができないという問題について、所要の措置が図られます。
このように、今回の税制改正では、タックスヘイブン税制の対象条件が緩和され、さらに適用除外要件が拡充されますが、その一方、
改正3
配当、利子、ロイヤルティなどといった資産性所得に対しては、たとえ適用除外要件を満たす特定外国子会社等であっても、合算課税の対象に含まれることになりますので、注意が必要です。
詳細は、実際に法令が成立した際にご確認ください。















平成22年度税制改正によるタックスヘイブン税制の変更点










